DIYにおいて色々な物の寸法を測る時、どんな道具を使うでしょうか?
コンベックス(メジャー)やさしがねなどを使うことが多いと思います。
しかしそれらの道具では場所によって、測りにくく正確に寸法を計測できない場合があります。
そんな時に高い精度で計測出来る道具、“ノギス” について使い方と仕組みについて説明いたします。
ノギスとは?
“ノギス” とは、厚さ・幅・外径・内径・段差のある幅・穴の深さなどを高い精度で計測(100分の5mm単位まで計測可能)できる道具です。
スライダー(副尺部分)を動かし測定する部分の形状に合わせて、“外測用ジョウ” “内測用ジョウ” “デプスバー” ”主尺と副尺の先端面” を当てて計測します。
ノギスの使い方
ノギスを使用する前にジョウを閉じて、ジョウの隙間が無いか、主尺と副尺のゼロ点が一致しているかどうか確認します。
(隙間があったり、ゼロ点が一致していないと、正確な計測が出来ません)
ノギスは、指かけに親指をかけ、副尺(スライダー)を動かし測定します。
止めねじは、締めると副尺(スライダー)を固定する事が出来ます。
測定値を読み取りにくい場合は、測定状態で止めねじを締め副尺(スライダー)を固定し、ノギスを測定物から外し、測定値を読み取ります。
ノギスの使用後にはジョウを閉じ、止めねじを締めておきます。
外寸を測る
部材の厚みや丸棒の直径など外寸を測る場合は、外測用ジョウを開いて、測定物を挟んで計測します。
ジョウを測定物に当てる時は、適切な力(強く挟み過ぎない様にする)で挟み込むようにします。
測定物に対して、ジョウを垂直に当てて挟むようにし、決して斜めにならない様に注意します。
内寸を測る
穴や溝の内寸を測る場合は、内測用ジョウを測定箇所に差し込んで開き、計測します。
外寸を計測する場合と同じく、適切な力でジョウを開き、計測物に垂直に当てて計測します。
段差のある幅を測る
段差のある幅を測る場合は、主尺先端面とノギス裏面の副尺先端面を段差にあてがって計測します。
段差のそれぞれの面に主尺先端面・副尺先端面を押し当てて段差幅を計測しますが、ノギスを計測部分に水平に当て密着させるように注意します。
深さを測る
穴などの深さを測る場合は、副尺と連動しているデプスバーを深さの底に当て計測します。
デプスの基準面は本尺の後端部になります。
主尺後端部のデプス基準面を計測する穴の上面縁に垂直に当てたら、副尺をスライドしデプスバーを穴の底まで下げ、深さを計測します。
ノギスの目盛り(本尺目盛り・バーニヤ目盛り)の読み方
ノギスには、本尺と副尺それぞれに目盛りが印してあり、”本尺目盛り” ”バーニヤ目盛り(副尺目盛り)” と呼びます。
“本尺目盛り” は1mm単位の目盛りが印してあり、“バーニヤ目盛り(副尺目盛り)” には0.05mm単位の目盛りが印してあります。
本尺・副尺の値を足した数値が計測した寸法になります。
外寸・内寸・段差幅・深さいずれの計測でも、計測値の読み取り方法は一緒です。
計測例を使って計測値の読み取り方法を説明します。
始めにバーニヤ目盛り(副尺目盛り)の「0」が本尺目盛りのどこを指しているか確認します。
計測例の場合、本尺目盛りの「20mm」と「21mm」の間を指しているので、「20mm」と読みます。
次にバーニヤ目盛り(副尺目盛り)と本尺目盛りが一致する場所を探します。
計測例では、バーニヤ目盛り(副尺目盛り)の「0.55mm」で本尺目盛りと一致しています。
本尺目盛り「20mm」+バーニヤ目盛り(副尺目盛り)「0.55mm」=「20.55mm」が計測例の計測値になります。
まとめ
今回は、高い精度での計測が出来る “ノギス” について使い方と仕組みについて説明しました。
目盛りの読み方(計測値の出し方)が多少難しいですが、慣れれば大変重宝する道具です。
正確な計測を行う為には、計測箇所に水平・垂直にあて適切な力加減で副尺を動かし測定する必要があります。
今回は手動のノギスの使い方を説明しましたが、測定値が自動にデジタルで表示される、便利な ”デジタルノギス” もあります。
参考にしてみてくださいね。