木工DIYで始めに直面する大きな壁は…カット(切断)です。
ホームセンターでカットをお願いする事は出来ますが、DIY経験値が上がってくると “自分で木材をカットして自由に作ってみたい!” と思う様になります。
そんな時に頭に浮かんでくる道具と言えば、“ノコギリ” ですよね。
でもノコギリで正確にカットするのって非常に難しいです。
そこで今回は “ソーガイド” なる道具を使うと、ノコギリが使いこなせる様になるのか検証してみます。
ソーガイド・エフ・鋸セット

ソーガイド・エフ・鋸セット
今回使用するソーガイドは “ゼットソー” で有名な岡田金属工業所の “ソーガイド・エフ・鋸セット” です。
直角から斜めまで自由な角度で木材をカットする事が出来ます。
初めからノコギリが付属しているのですぐ作業出来、便利です。

ソーガイド本体他各種パーツ

各種パーツ
ソーガイド本体と各種付属品です。

傾斜角度固定ネジ

左右角度固定ネジ
ソーガイド本体には、傾斜角度固定ネジと左右角度固定ネジがあり、本体に収納出来るT型六角レンチで緩めると、ソーガイドの角度を変えることが出来ます。
傾斜角度固定ネジを緩めると左右45°までソーガイドを傾斜させることが出来、左右角度固定ネジを緩めると水平方向に左右45°まで角度がつけられます。

ガイドプレートの隙間

ノコギリを差し入れる
ガイドプレートは2枚合わせになっており、真ん中の隙間にノコギリの刃を差し入れ使用します。

ツマミをねじ込む

位置決めストッパー取り付け

ノコギリ柄のロックネジを締める
ベースプレート表にツマミ、裏に位置決めストッパーをねじ込み固定します。
付属のノコギリをコイン等を使って組み立てたら準備完了です。
直角切断

ガイドプレートの垂直方向の直角確認

固定ネジを緩め調整
直角切断を行う前に、ソーガイド(ガイドプレート)の垂直・水平方向の直角を確認・調整します。
ソーガイドゲージを直角(90°)に設定したら、ベース裏面とガイドプレートにあてがい、直角を確認します。
直角になっていない場合は、傾斜角度固定ネジを緩め、ガイドプレートの角度を調整します。

ベースプレート裏面

ガイドプレートの水平方向の直角確認
ガイドプレートの水平方向の直角を確認します。
直角(90°)に設定したソーガイドゲージをベースプレート裏面と位置決めストッパーに押し当てます。
ガイドプレートにダミープレートを差し入れ、ソーガイドゲージとずれが無いか直角具合を確認します。
直角になってない場合は、左右角度固定ネジを緩め、ガイドプレートの角度を調整します。

ソーガイドをセット

ノコギリを差し込んでカット

カット完了
ソーガイドの位置決めストッパーを材料に沿わせカット位置にセットします。
ノコギリをソーガイド挿入口から差し込み、つまみを握って本体を固定しカットし始めます。(クランプで固定すると作業しやすいです。)
ノコギリを挟みこんでいる隙間がちょうど良いので、引っかかったりせずストレスなくカットし終えられます。

直角切断面
切断面ですが、ピシッと真っ直ぐにカット出来ています。

ソーガイドをセット

ソーガイドに沿って切断

ソーガイドからノコギリが外れる
次に太めの角材(90mm角)をカットしてみます。
ソーガイドをセットし切り始めます。
ある程度の深さまで切断すると、途中でソーガイドからノコギリが外れてしまい、カットしてきた溝をガイドに切り進める事になります。
厚みのある材を切断する際は、多少精度が出なくなるので注意が必要です。
左右斜め切断

ガイドプレートの垂直方向の直角確認

左右角度固定ネジを緩める

任意の角度に調整する
角材の左右斜め切断をしていきます。
ガイドプレートの垂直方向の直角(90°)を確認・調整します。
左右角度調整ネジを緩め、任意の角度に調整します。

左右斜めカット

左右斜めカット完了
ソーガイドにノコギリを差し入れカットします。
切断面もきれいにカットし終えました。
傾斜切断

ガイドプレートの水平方向の直角確認

傾斜角度固定ネジを緩め調整する

左右45°まで傾斜出来る
角材の傾斜切断をしてみます。(ノコギリ自体を傾けるカットです。)
ガイドプレートの水平方向の角度を90°に調整しておきます。
傾斜角度固定ネジを緩め、任意の角度に調整します。
ガイドプレートは左右45°まで傾斜する事が出来ます。

傾斜カット

ノコギリがガイドプレートから外れる

傾斜カット完了
ソーガイドをセットし切り始めますが、ノコギリが傾いているため切り始めがやや難しく、ゆっくり切り進めます。
切り進んでいく距離が長くなると、ノコギリがガイドプレートから外れる現象が起こります。
傾斜カットの場合はノコギリ自体が傾斜して切り進んでいくため、ガイドプレートからノコギリが外れた後の切断精度が悪くなりやすく、注意が必要です。
左右斜め切断と傾斜切断の複合切断
左右と傾斜、両方を任意の角度にしてカットします。

複合切断

複合切断完了
ソーガイドを使うとこんなカットも可能です。
広い板の直線切断

平行スライダーを取り付け

真っ直ぐな定規をセット

ソーガイドをセット
板材などの幅が広い材をカットしてみます。
ソーガイドの位置決めストッパーを外し、ベース表面に平行スライダーを取り付けます。
カットする材に真っ直ぐな定規をクランプで固定し、ソーガイドをセットします。
平行スライダーを使用し長い寸法をカットする場合は、ソーガイドを奥から手前に引きながらカットしていきます。

定規に押し当てながら手前にひく

端まで正確にカット

広い板のカット完了
ソーガイドの平行スライダーを定規に押し当てながら手前にスライドさせてノコギリを挽いていきます。
平行スライダーをしっかり定規に押し当てておかないと、カット途中でずれてカット精度が落ちてしまうので慎重にカットしていきます。
まとめ
今回は、ソーガイドを使用してノコギリを使いこなせるのか検証してみました。
フリーハンドでノコギリを使用する時に比べて、ソーガイドを使用すると正確に真っ直ぐ木材をカット出来ました。
ただカットする材の厚みなどによりソーガイドからノコギリが外れてしまうと精度が落ちてしまいます。
幅広の材をカットする際もソーガイドでは難しいと思います。
ノコギリを使いこなすところまではいきませんが、ソーガイドは大変便利な道具です。このような道具を使いつつ、ノコギリ技術のレベルを少しずつ上げていくといいでしょう。
今回使用したソーガイドはこちらです。
ぜひ参考にしてみてくださいね。