DIYを始めるにあたってまず必要な道具ってどんな物なの?
ホームセンター行っても色々な道具があって何を選んだらいいかわからない。
そんなあなたに木工DIYの基本、“計測・墨付け(印をつける)・切断・接合” に使用する手工具について説明いたします。
計測(長さを測る)するには?
![コンベックス](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/cf66d1a5a2ef8b53230c5eed89f6450b-e1513601998596.jpg)
コンベックス
![ツメを引っ掛ける](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171218_212024-e1513602103667.jpg)
ツメを引っ掛ける
![ツメを押し当てる](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171218_212452-e1513602186698.jpg)
ツメを押し当てる
計測をするには、一般的にメジャーと呼ばれている “コンベックス” を使用します。
目盛が印されている薄い金属がロール状に巻かれていて、必要な長さを引き出して使用します。(引き出した部分をロック機構で固定する事が出来ます。)
ツメには若干のあそび(がたつき)がありますが、ツメを引っ掛けて測定する場合と、内寸などを測る際にツメを押し当てて測定する場合で正確な寸法を出す(ツメの厚みを補正)為の構造です。
価格はピンキリですが、耐久性や精度を求めると、メーカー品(タジマなど)を選ぶのが良いです。
長さは5.5mあるものを選ぶといいでしょう。
![600mm直定規](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171218_214137-e1513682234908.jpg)
600mm直定規
![150mm直定規](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171218_214456-e1513682375547.jpg)
150mm直定規
コンベックスは計測が専門で、精度のいる墨付け(加工位置などに印をつける)には使えません。
しかし実際にはコンベックスを墨付けに使用している方が多いのが現状です。
本来精度のいる墨付けには “直定規” を使用します。
中でも150mmの直定規は使用頻度が高くあると便利です。
墨付けするには?
![さしがね](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/73d7425af51d8823b976c83e204fc161-e1513684917855.jpg)
さしがね
![さしがね 当て方](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_130831-e1514021365858.jpg)
さしがね 当て方
墨付けをするには、さしがね(曲矩、差金、指矩など様々な表記があります。)と呼ばれる直角定規を使います。
定規の長い方を長手、短い方を妻手と呼びます。
計測や直角の確認、直線・直角・斜線・分割・曲線の墨付けなど多様な用途があります。
基本的な直角の墨付けは、さしがねを部材の側面に押し当てて(引っ掛けて)墨線を引いていきます。
![長手・妻手を同寸にする](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/3d06608c08c5836597bafbbe01c41acf-e1514025032685.jpg)
長手・妻手を同寸にする
![墨線を引きます](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_131558-e1514025319818.jpg)
墨線を引きます
![45度の斜線](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_131627-e1514025435878.jpg)
45度の斜線
斜線の墨付けをしていきます。
墨線として引くことの多い45度の斜線を例に説明します。
部材の側面かどに、長手・妻手の寸法(A・B)が同じになるようにさしがねを当てます。
直角三角形の辺の長さと角度の法則で45度の斜線が引けます。
![三等分出来る長さ](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/0c814e9f6a3f142379c76a810bdce9c9-e1514033288327.jpg)
三等分でわりきれる長さ
![50mmピッチでしるし](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/26b51546f85ce8558ce43a779d073c0b-e1514033566787.jpg)
50mmピッチでしるし
![三等分の墨線](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/f7ed0bc2195db44e13cd29e0a45eb5e4-e1514033915619.jpg)
三等分の墨線
部材の幅を分割する墨線、例として三等分する墨線を引いていきます。
部材の側面間の長さが三等分して割り切れる様に斜めにさしがねをあてがいます。(写真は側面間が150mmです)
三等分した寸法(写真は50mm)に墨付けします。
さしがねを移動させ同じように墨付けします。
二ヶ所の墨をつなぐと部材幅を三等分した墨線が引けます。
![さしがねをしならせる](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_192136-e1514034816922.jpg)
さしがねをしならせる
![曲線の墨](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_192209-e1514034907282.jpg)
曲線の墨
さしがねは多少の柔軟性があり、しならせることで曲線の墨線を引くことが出来ます。
長手の長さが300mmから500mm程度のさしがねが使い勝手が良いのでおススメです。
さしがねはしなりやすい様に出来ていることもあり直角が狂いやすいので注意が必要です。
さしがね以外にも墨付けに使用される道具があります。
さしがね以外の墨付け道具に関しては、スコヤ・留め定規・自由定規・プロトラクターとは?使い方と機能について説明します。 の記事を参照してください。
![](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/06/8d400e4a2c4b40404afb3aba6a069d39-300x225.jpg)
切断するには?
![両刃のこ](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_170528-e1514075781448.jpg)
両刃のこ
![替刃式のこ・折り畳み式のこ](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/f29d7e41678372353b151387ee48c172-e1514076205193.jpg)
替刃式のこ・折り畳み式のこ
木材を切断するには、鋸(のこぎり)を使用しますが色々な種類があります。
![縦挽き](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_170828-e1514170305634.jpg)
縦挽き
![横挽き](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_170802-e1514170198984.jpg)
横挽き
![縦挽きと横挽き](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/e15cb237266f7a0b5bd86ba9b9a1a0a8-e1514170984634.jpg)
縦挽きと横挽き
両刃のこは、その名の通り鋸の両側にノコ刃が付いていて、それぞれ違う使い方をします。
ノコ刃の形が三角形の縦挽きは、木材の繊維方向と同じ向き(繊維方向に沿って)に切断する使い方をします。
ノコ刃の形が四角形の横挽きは、木材の繊維方向に対して交差する様に切断する使い方をします。
鋸の柄の部分とノコ刃が一体に固定されている物は、切れ味が悪くなると専門業者に頼んでノコ刃を “目立て”(研ぐ)しなければなりません。
そのため現在では替刃式のこが一般的に使用されています。
替刃式のこの中でも縦・横・斜め挽きが一つのノコ刃で対応出来る物が良いです。
特に “ゼットソー” シリーズの “HANDY200 大工目” が扱いやすくおススメです。
のこぎりで真っすぐ木材を切断する事は熟練を必要する為、切断時のこぎりを真っすぐに保つガイドがあると便利です。
のこぎりのガイドに関しては、ソーガイドを使うとDIYの強敵 ”ノコギリ” を使いこなせるのか検証してみた。 の記事を参照してください。
![](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/04/bread-570316_1920-300x199.jpg)
![アサリの無い鋸](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_170409-e1514176977847.jpg)
あさりの無い鋸
![あさりが有る鋸](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_171301-e1514177168133.jpg)
あさりが有る鋸
![あさり無し鋸](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_171212-e1514177310214.jpg)
あさり無し鋸
普通の替刃のこの他にあったら便利なのが、“あさり” が無い鋸です。
あさりとはノコ刃一枚ごとに左右に傾斜させ、刃の摩擦の軽減や切り屑がスムーズに排出するための仕組みです。
ノコ刃を真上から見ると、あさりがある鋸はのこ本体の鋼板よりノコ刃の幅が広がっており、あさりの無い鋸はノコ刃の広がりはなくのこ本体の鋼板同じ厚みに収まっています。
![埋め木切断](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/03/wp-1488347875529-e1504449155584.jpeg)
埋め木切断
あさりが無い鋸は部材に押し当てて使用しても、押し当てられた部材を傷めません。
埋め木の切断など出っ張り部分を基準となる部材面とフラットに仕上げたい時、基準の部材面に押し当てながら切断しても傷が付きにくく大変便利です。
接合(釘などによる)するには?
![両口げんのう・箱屋げんのう・片口げんのう](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/0bcb701db50bc8fd2cc67c2df428d1b1-e1514186306804.jpg)
両口げんのう・箱屋げんのう・片口げんのう
![ネイル・プラスチック・ゴムハンマー、木槌](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/e9b6a14d4476eecb5b6c9788fd4e22a7-e1514187563972.jpg)
ネイル・プラスチック・ゴムハンマー、木槌
釘などを打ち込むには金槌やハンマーと呼ばれる打撃系の工具を使用しますが、様々な種類があります。
代表的な物に鉄製の打撃部と木製の柄で出来ている “玄翁(げんのう)” があります。
他には海外の大工さんが使うネイルハンマー、打撃部がプラスチックのプラスチックハンマーなど用途によって分かれています。
![丸面](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_130425-e1514248807985.jpg)
丸面
![平面](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171223_130449-e1514249096805.jpg)
平面
![釘打ち仕上がり](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/a2442fe539e7ecb7f8b49a8950a8b40b-e1514249461550.jpg)
釘打ち仕上がり
玄翁の種類の一つ、両口げんのうには両サイドに打撃面があり、丸い面と平な面の異なる形状をしています。
釘を打ち込む時は平面で途中まで打ち込み、仕上げに丸面で打ち込みます。
平面で最後まで打ち込むと、部材に傷が付いてしまうので注意してください。
玄翁の中でも両口げんのうは、接合の釘打ち・ノミを使用する・組み立てをするなど様々な作業に対応する事が出来ます。
耐久性や剛性が高いので両口げんのうがはじめに揃えるべき打撃系工具です。
![インテリアバール](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171226_110423-750x562.jpg)
インテリアバール
![インテリアバール側面](https://isamu-f.com/wp-content/uploads/2017/02/20171226_110744-1-750x562.jpg)
インテリアバール側面
両口げんのうには釘抜き機能は無いので、別で釘抜きを用意する必要があります。
そこでおススメなのが、インテリアバールです。
釘抜き機能は勿論ですが、へらの部分を使ったてこ作業やスクレーパー作業(こそげ取る)にも使用出来、大変便利です。
まとめ
今回は木工DIYの基本 “計測する” “墨付けする” “切断する” “接合する” に必要な手工具を紹介いたしました。
今後DIYをしていく上で基本となる道具なので、特に計測・墨付けに必要なコンベックス・さしがねは品質の良いものを選ぶことが重要です。
ぜひ参考にしてみてくださいね。