アンティーク商品て高価なものが多いですよね。グリーンのディスプレイに取り入れたいけど… 値段が…
そんな方にDIYで安く出来る “アンティーク風ステップラダー” (ディスプレイ用です。)の作り方をお教えします。
今回製作するステップラダーはコチラです。
材料・道具です。
材料 (ホームセンターで購入出来ます)
- 1×4材 長さ 322mm 3枚
- 1×4材 長さ 700mm 2枚 (仕上がり寸法 615mm)
- 1×6材 長さ 420mm 1枚
- ホワイトウッド 30mm×60mm×360mm 1本
- ホワイトウッド 30mm×40mm×500mm 2本
- ホワイトウッド 30mm×40mm×300mm 2本
- スリムビス 35mm・45mm・50mm の各サイズ
- 木ダボ 8mm×30mm
- 木工用接着剤
- ロープ (クレモナ・6mm) 650mm 2本
- 横長丁番 32mm 2個
- 塗料(カンペハピオ・アーチカーキー、汚し用にブライワックス・ジャコビーンほか)
道具
- さしがね
- メジャー
- 電動ドライバー
- のこぎり
- ソーガイド
- のこぎり(木ダボカット用アサリ無し)
- ドリルビット 8.5mm
- ダボ錐 8mm
- 刷毛、ウエス
ソーガイドを使用しノコギリでの斜めカット
ステップラダーの前側両脚部の部材をカットしていきます。
「1×4材 700mm 2枚」の両端を斜めにカットし、平行四辺形の部材を作ります。
仕上がり寸法は615mmです。
ノコギリでカットする斜めの墨線を引いていきます。
部材の端にさしがねを合わせ、30mmの所に墨付けします。
墨付けした所から部材の角を結ぶ墨線を引きます。
今回 “ソーガイド” という道具を使用し手鋸でカットしていきます。
“ソーガイド” の使い方は ソーガイドを使うとDIYの強敵 ”ノコギリ” を使いこなせるのか検証してみた。 の記事を参照してください。
ノコギリでカットする際に注意する点は、ノコギリの刃の厚みを考慮することです。
使用部分側の墨線の際(きわ)にノコ刃をあててカットする時は勿論ですが、墨線の真上からカットする場合も、刃の厚みが影響して仕上がり寸法より短くなってしまいます。
正確な寸法にカットするには、墨線に対して切り捨てる側の墨線際(きわ)をカットします。
墨線の角度にソーガイドの角度を合わせてセットします。
墨線際にノコ刃が来るようにソーガイドの位置を調整し、斜めカットします。
カットした側の角から仕上がり寸法 ”615mm” に墨付けます。
“615mm” の墨(矢印先)にさしがねの妻手を合わせ、反対側に長手を沿わせます。
さしがね・長手の “30mm” の所に墨付けします。
墨同士を結んで、斜めカットする為の墨線を引きます。
ソーガイドの角度設定は変えず、ノコ刃が墨際の位置に来るようにソーガイドの位置を調整し、カットします。
ステップラダー前側両脚部の部材が平行四辺形にカット出来ました。
ダボ埋め用下穴・ロープ用下穴をあける
今回のステップラダーの組み立てはビス止めで行いますが、ビスの頭を見えなくし、スッキリ平滑に仕上げる “ダボ埋め” という手法を使います。
今回のダボ埋めは、既製品の木ダボ(8mm×30mm)を使用します。
ダボ専用の “ダボ錐(8mm)” で、ビス止めする箇所にダボ錐で下穴を開けます。
ダボ埋めに関して詳しくは、箱物家具の作り方。天板と側板・中仕切り板の接合方法とは? を参照してください。
ダボ下穴の真ん中ににビスを打ち込み部材同士を固定します。
この段階では、ビスの頭が見えています。
ダボの下穴に木工用接着剤を塗布し、木ダボを打ち込みます。
木ダボは木材を圧縮してあり、接着剤の水分によって膨張し抜けなくなる仕組みです。
木ダボの余分な部分をノコギリ(アサリ無し)でカットしたらダボ埋めの完成です。
アサリ無しノコギリに関しては、木工DIYの基本、計測・墨付け・切断・接合に必要な手工具とは?コンベックス・さしがね・のこぎり・げんのうについて詳しく説明します。 の記事を参照してください。
ダボ埋めの仕上がりにするには、ビス止めでの組み立ての前にダボ錐で下穴を開けておく必要があります。
ビス止めする箇所すべてにダボ錐で深さ5mm程度の下穴を開けます。
今回のステップラダーは、ロープで前脚部と後脚部を繋いで固定する仕組みです。
平行四辺形に加工した部材2本と ホワイトウッド 30mm×40mm×500mm 2本に8.5mmのドリルビットでロープを通す貫通穴をあけます。
前脚部(ステップ)と後脚部の組み立て
前脚部(ステップ)を組み立てていきます。
ステップは180mm間隔に取り付けます。
脚部の底面にさしがねをあわせて、180mmの墨を前後の端2か所につけ、線で結んで墨線を引きます。
322mmの部材3枚の内2枚をステップとして墨線に部材の下端を合わせてビス止めします。
残り1枚の322mm部材は写真の様に天板側に取り付けます。
固定した322mm部材の背面(前脚部の背面)に360mm部材(後方脚との連結部材)をビス止め(35mmビス使用)します。
天板(420mm部材)を前脚部にビス止めし、前脚部の組み上がりです。
後脚部は、ロープ穴があいている500mm部材と300mm部材をビス止めし(50mmビス使用)、組み上げます。
ダボ埋め
ダボ穴に木工用接着剤を木ダボを打ち込みます。
木ダボを打ち込むと木工用接着剤がはみ出るので、濡らしたウエス等でしっかりふき取ってください。
木ダボを強く打ち込み過ぎると、部材が割れてしまうことがあるので注意してください。
木工用接着剤が乾燥したら、アサリ無しのノコギリで出っ張っている部分をカットします。
塗装とエイジング加工
全体(角を重点的に)をサンドペーパーで研磨したら、“アーチカーキー”で塗装します。
塗装が完全に乾いたら、傷やへこみなどの経年変化を再現する “エイジング加工” を施していきます。
エイジング加工には、玄翁・千枚通し・鉄工用やすり・ワイヤーブラシ・サンドペーパーなどを使用し、傷やへこみをつけていきます。
天板やステップなど傷やへこみが付きやすい箇所をイメージしてエイジング加工を行います。
前脚部と後脚部を連結
前脚部と後脚部を横長丁番でビス止めし、連結します。
横長丁番が新品なのでサビ塗装・エイジングしておきます。
サビ塗装に関しては ”サビ塗装” が意外と簡単に出来る!そのやり方とは? の記事を参照してください。
ロープはステイン系の塗料に浸してエイジングし、本体に取り付けます。
仕上げのエイジング・完成
ペンキの汚れを再現していきます。
刷毛に塗料をつけ飛沫を飛ばしたり、ポタッと垂らしたりして汚していきます。
塗料が乾燥したら、サンドペーパー・ワイヤーブラシ等で再度研磨し、なじませます。
最後にウエスで “ブライワックス・ジャコビアン” を塗り込み、全体的に汚しをかけます。
アンティーク風ステップラダーの完成です。
まとめ。
今回は “アンティーク風ステップラダー” の作り方を紹介いたしました。
あくまでもディスプレイ用の物なので本来のステップラダーとしての使用はしないでくださいね。
材料等はホームセンターで全て揃えられます。
高価なアンティークを購入しなくても今回紹介したエイジング加工の方法を使えば、DIYで自分好みの物が手に入れることが出来ます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。